※本記事は 18歳以上(高校生不可) の方向けの情報です。チャットレディの収入には個人差があります。税務・法律情報は一般情報であり、最終判断は税理士・税務署等の専門家にご確認ください。
チャットレディとして配信を始めた初年度は機材の購入や環境整備で経費が膨らみ、収入よりも経費が多くなって赤字(純損失)になることがあります。実はこの赤字は、青色申告をしている場合に翌年以降の黒字と相殺できる「純損失の繰越控除」という制度が活用できます。うまく使えば収入が増えた年の税金を大きく減らすことができる重要な節税手段です。
純損失の繰越控除の仕組み
「純損失の繰越控除」とは、ある年に生じた事業所得の赤字(純損失)を翌年以降に繰り越して、翌年以降の所得から差し引ける制度です。赤字の年の税金はゼロになりますが、さらに翌年以降の黒字と通算することで、黒字の年の税負担を減らすことができます。
例として、2024年に50万円の純損失が生じ、2025年に100万円の事業所得があった場合を考えます。繰越控除を使うと、2025年の課税対象所得は「100万円 ー 50万円 = 50万円」となり、50万円分の所得に対する税金だけを納めればよくなります。これが繰越控除の基本的な効果です。
この制度は青色申告者のみが利用できる特典です。開業届と青色申告承認申請書を提出している個人事業主が対象となります。白色申告者は原則として純損失の繰越ができないため、繰越を活用したい方は青色申告への切り替えを検討してください。
繰越できる期間の基本
純損失は、発生した年の翌年から最大3年間にわたって繰り越すことができます。3年を超えた分は切り捨てとなるため、黒字の年に確実に控除を適用することが重要です。
繰越の優先順位は古い年度の損失から順に使うルールです。たとえば2022年・2023年・2024年と3年連続で損失が出た場合、2025年に黒字が生じたときは2022年の損失から先に差し引いていきます。2022年の損失は2025年で繰越期限を迎えるため(3年経過)、活用できる最後のチャンスになります。
繰越期間の管理は意外と煩雑になるため、年ごとに繰越損失の残高を記録した表を作っておくと便利です。
赤字を翌年に繰り越す申告手順
純損失を翌年以降に繰り越すためには、赤字が発生した年に正しい手順で確定申告を行う必要があります。
ステップ1 青色申告書(第一表・第二表)を作成する
事業所得が赤字になっている状態で申告書を作成します。
ステップ2 「純損失の金額の計算書」(付表)を作成する
青色申告者が純損失を繰り越す場合は、確定申告書に「損失申告用の付表」(申告書B付表)を添付する必要があります。e-Taxやクラウド会計ソフト(freee、マネーフォワード等)では、赤字が発生すると自動的にこの付表の作成を促すことが多いです。
ステップ3 期限内に申告する
翌年以降への繰越は、必ず申告期限(3月15日)までに申告書を提出した場合にのみ適用されます。無申告や期限後申告では繰越控除の適用が認められないため、必ず期限内に申告してください。
ステップ4 翌年以降も継続して申告する
損失を繰り越している期間中は、たとえ収入がゼロであっても毎年確定申告を行う必要があります(「0申告」とも呼ばれます)。申告を中断すると繰越が途切れてしまいます。
繰り越した損失を使う年の申告方法
黒字になった年(繰越損失を使う年)の申告では、以下の流れで処理します。
- 当年の事業所得を計算する
- 前年以前から繰り越された純損失の金額を確認する
- 申告書第一表の「純損失の繰越控除」欄に、使用する繰越損失額を記入する
- 課税される所得金額が「事業所得 ー 繰越損失額」で計算される
クラウド会計ソフトを使っている場合は、前年の繰越損失を入力する機能があり、自動的に申告書に反映されます。手書き・書類作成の場合は、前年の申告書の付表を参照しながら手動で記入します。
繰越損失を使い切った年以降は、当年の課税所得がそのまま税額計算の対象になります。
白色申告との繰越条件の違い
白色申告者は、原則として純損失の繰越ができません。ただし例外があり、変動所得(農業所得や漁業所得など)または被災事業用資産の損失に該当する場合のみ、白色申告でも繰越が認められています。チャットレディの事業所得はこれらには該当しないため、実質的に白色申告での繰越は利用できません。
この点が、青色申告と白色申告の大きな違いの一つです。初年度から機材費などで赤字になりやすいチャットレディの方にとって、青色申告を選択するメリットは非常に大きいと言えます。
青色申告への切り替えは、適用を受けたい年の3月15日(その年の1月16日以後に開業した場合は開業から2か月以内)までに「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出することで行えます。
まとめ
純損失の繰越控除は青色申告者専用の節税制度で、最大3年間の繰越が可能です。赤字の年でも必ず期限内に申告し、翌年以降の黒字と相殺することで税負担を大きく抑えることができます。繰越期間の管理と継続申告が重要なポイントです。
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※本記事は一般的な情報提供であり、特定の収入を保証するものではありません。18歳以上(高校生不可)対象。

